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グリーン、ゴー!

”了解したからその方針でいく”


ガクブル島旅日記その11

Oblivion 2008-03-17 22-21-07-57

お、貴女がシェオゴラス様の…。先程の暴言は忘れて頂戴」
目の前の女性がニタリと笑った。彼女こそ、Dementiaの女領主、Sylだ。
影があって、綺麗で、おしとやかな女領主だ。私は間違ってない。
虚ろな目でそんなことを考えていると、Sylが口を開いた。表情は険しくなっていた。
「貴女に頼みたいことがあるの。……私は命を狙われています…!」

さすがの私も、その言葉にはドキッとした。これは、穏やかじゃない感じね…。

Sylは続ける。
「私はもう限界です…。私の周りの総ての人間が、私を亡き者にしようと、隙を狙っているのです。
 四六時中、いつだって気が抜けません…。
 今朝の朝食のトーストは少し焦げ付いていたし、テーブルクロスにはシミが。
 私が腰掛けたイスは軋んで音を立て、浴室は湯気が多すぎて前が見えなかったの」

…またこれか。


 
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話しを聞きながら思った。どうにも女領主様は酷い被害妄想を患っておられるようだ。
日常生活の些細な事全てが自分の命を狙っている暗殺者の仕業だと思い込み、ヒステリーを起こす。
金と権力を持ちすぎると、誰も信じられなくなるって感じかしら…。この人の場合は、天性のモノもありそうだけど。
まぁ、狂気の島の住人だと考えると、むしろこれくらいが相応しいのかもしれない。

「そこで!!」
Sylが一際大きな声で言った。ボーっとしていたので、ビクッとなってしまった。

「貴女に反乱分子を見つけ出して頂きたいのです。容疑者はここ、Dementiaの住人総てよ。
 尋問官である貴女に、私の唯一信頼できる拷問執行人を付き添わせます。
 お願い…私に安心して眠れる時間を…」

まさかとは思いますが、この「反乱分子」とは、あなたの想像上の存在にすぎないのではないでしょうか。
そんな言葉が出かけたが、ぐっと堪える。これも見聞を広めるためだ。
この調査を通じて、世界が見えてくるかもしれない。

「わかりました、領主様。お任せください」
私の返事に満足したのか、Sylはほっと胸をなでおろした。
どうも、この人の顔を見てると色んな事を考えてしまう。なんなんだろう、この面白い顔は…。
おっさん面したおばさんというか…。性別不詳の中年というのはよくいるが…。
っていうか…その…不細工!

Sylが言う。
「そちらの通路の突き当たりに、私のスペシャル拷問室があるの。
 そこにいる男こそ、執行人よ。あとは貴女に任せるわ」

なんとまぁ、重度の被害妄想に加えて相当なサディストとは。おそらく、無関係な人が大勢酷い目にあったんだろう…。
そんなことを考えながら暗い通路を進んでいく。奥に進むにつれ、空気がほこりっぽくなっていく。
薄暗い細道の中、カツーン、カツーン…と私の足音だけが反響する。血と、鉄の錆びた臭いが強くなってきた。

光が見えた。ここが拷問室のようだ。


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「あ、おお!ちょうどいいところに!いやはや、処刑檻を内側から点検していたら、錠がかかってしまって…」
ハゲたおっさんが檻の中にいた。

「貴女が尋問官殿ですね。お話しは伺っておりますよ。奇妙な対面となってしまいましたな。ハハハ。
 あっ、そのボタンには触れないで下さい。私が死にますので。さ、その隣の鍵で檻を…」


仕方ないので鍵をあけ、檻から出してあげた。

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「いやーハハハ、お恥ずかしい。お初にお目にかかります。執行人Herdirと申します。
 これから、貴女の任務遂行のため、Syl様の平穏のため、
 全力で拷問を行なわさせて頂きますのでどうぞ宜しくお願いします」
ハゲたおじさんは照れながら自己紹介をした。どうにもおじさんのサポートが多い島だ。
拷問か…。あんまり気が進まないなぁ。

「宜しくお願いします…。あの…ホントにスパイとか裏切り者とかいるんですか?」
私は疑問をぶつけてみた。
本当に犯行を企てている人物がいるならまだしも、全員シロだったりしたらそれこそ後味が悪い。

おじさんは明るく言った。
「ハハ、そんなこと拷問してみればわかることですよ。私の仕事は考えることではありませんからね。
 さぁ、手始めにSyl様の付き人あたりを調べてみませんか?」

…もう嫌。

冒険者の精神破壊の次は、拷問執行か…。もちろんそんなことを楽しめる性格ではない。



とりあえずHerdirの言った通り、付き人の話を聞いてみることにした。
通路を逆戻りすると、人影が見えた。付き人の一人、Anyaさんだ。親切で、物腰柔らかな女性だ。
こんな良い人にこんな質問をするのもバカらしいが…。
「あの、Anyaさん…そのー、変な事聞きますけど…Syl様に対する陰謀について何か知りませんか?」

Anya嬢の目が変わった。

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「わ、私は何も知りません…!ほ、ホントに何も知らないんです!」

…おいおいおいおい、何よその反応は。怪しさ爆発じゃないの。ちょっと…陰謀って、マジなの?

予想外の反応にこっちがたじろいでいると、Herdirが肘で小突いてきた。な、なによ。
「ほらほら尋問官殿、ここで例の台詞ですよ。ポーズも。教えたとおりに」

うー、やりたくなかったんだけど、本当に暗殺計画が練られてるんなら止めなくちゃ。
前皇帝みたいに、目の前で殺されるなんてもうごめんだ。






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Anya嬢に人差し指を突き立てる。這い蹲る虫けらを見下すような視線を向け、静かに言う。
「私が聞きたいのはそんな言葉じゃない。Herdir、やっておしまい」
極めてクールに。これこそ美しきサディスティック。…と、Herdirは言っていた。

Herdirが一歩前に出る。
「仰せのままに、尋問官殿」
手のひらを上に向け、ゆっくりと両手を広げていく。その手には魔力が渦巻いている。

Anya嬢は、完全に怯えてしまっている。足ががくがくと震え、目の前に立つHerdirを恐怖の眼差しで見詰めている。
「い、いや…お願い、やめて…」

ちょっと、嫌な気分になる。ノリノリで台詞を決めてしまった。
そもそも、拷問って何するんだろ…。うー、あんまり考えたくないけど、その…
やっぱその女性の尊厳を無視するような事はよくない…ってうわっ!うわっ!





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nice island.



うわー…。こ、こんなこと許されるの…?…凄い。

腰を抜かし、その場にしゃがみ込むAnya嬢。涙で顔をくしゃくしゃにして、こちらを見上げる。
「ほ、本当に…知らない…。けほっ…」

Herdirは平然とした表情で言う。
「ふーむ、しぶとい。もう一発ですな」

Anya嬢がびくッと身体を震わせた。恐怖で逃げることも出来ない。


私は、初めて見る光景にただ呆然としていた。


そして、二回目の刑が執行された。


















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nice island.















うわー…うわー…。





苦痛で顔を歪ませながら、Anya嬢が叫んだ。
「い、言います…!言うから、もうやめて!!」

Herdirは満足そうに笑うと、Anya嬢から離れ私の後ろについた。

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ドレスをかき寄せ、苦しそうに肩で息をしながらやっとの事で立ち上がると彼女は言った。
「私は…本当に関与していないの…。Ma'zaddhaよ…あのカジートが…昨晩私のところにきて…
 Syl様が無防備になるような機会を作れと言ってきたわ…。Syl様は邪魔な存在だと…。
 暗殺を企てているのは彼らで…私は何もやってない…」

Herdirは顎に手をあてて言う。
「ふーむ。これで次に調査するべき人物が浮かびましたな。この調子で陰謀を阻止しましょう」


Dementia拷問マラソンは始まったばかりである…。
テーマ : Oblivion    ジャンル : ゲーム

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